2014年12月4日木曜日

アンシーンフォトフェアとアムステルダム

Unseen Photo Fairはパリフォトなどと同じようなコマーシャルギャラリーが写真を展示販売するアートフェアで、木曜から日曜までの4日間アムステルダムで開かれます。ことしはブレダフォトフェスティバルが開かれてから1週間後の9月18日から21日まで開かれました。
17日水曜の晩はオープニングパーティがあり、とてもにぎわっていました。ブレダに参加したトッド・ハイドや東京で写真展をしたジュリア・フラートン・バッテン、ブレダフォトの関係者や参加した写真家も集まってきていました。日本からはG/Pギャラリーが参加した他、港千尋+後藤繁雄キュレーションによる「アニマ・オン・フォト」という特別展示もあり日本から参加した写真家も多数来ていました。参加したギャラリーは50を越えていて日本ではあまりなじみのないオランダやベルギーのギャラリーも多数参加していました。
展示された作品の傾向は一言で言ってコンテンポラリーアートとしての写真というかんじの作品が主流だったと思います。
アムステルダムの街というのはとてもコンパクトな街で、トラムという路面電車でほとんど市内をめぐることができます。住んでいる人達は自転車を利用している人も多くてタクシーなどはかえって不便なところもあるくらいです。
FOAM Magazineという写真雑誌が有名なのですが、FOAMというのは大きな会社のようで、街中にはFOAM Museumという写真美術館もあります。市内にはもうひとつ写真美術館もありますし、国立美術館に行けばフェルメールやレンブラントを見る事が出来ます。近代美術館にはシンディ・シャーマンなどの写真も収蔵されているのでアンシーンフォトフェアにきたついでにかなり多くのアート体験ができるわけです。少し足を伸ばしてロッテルダムに行くとさらに写真美術館がひとつあって、今回はそこでマーク・コーエンの写真展を見る事が出来ました。


オランダの人に言わせるとロッテルダムは働く人の街でアムステルダムは議論する人の街だということです。僕たちのような働き者の日本人が海外に行くとカフェやレストランでなかなか注文をとりにきてくれない、とかお勘定しようと思っても全然気がついてくれないといった場面に遭遇して欧米の人ってサービスが悪いな、ということをよく感じると思うのですが、オランダの人に聞いたところではそんなにひっちゃきに働くのは健康的じゃない、ということなのだそうです。要するに成熟した社会であるヨーロッパではアート鑑賞や演劇や音楽といったことに時間を使い、ゆったりとした個人生活を楽しみ、労働にしばられたくない、という感覚なのでしょう。日本のように自殺者が増えるような社会よりは多少サービスが悪くてもゆったりした時間を過ごせる社会のほうがいいことはたしかでしょう。
ただ、そうした生活ができる層とそうではない人達がいるのもまた成熟社会の一面で、ブレダに出稼ぎに来ていたシリア人のタクシー運転手の話では、オランダは物価が高いので、住むところも高いし、日常生活を送るためのものを買うのも大変ということでした。シリアにいれば生活自体はとても安くすむそうですが仕事がないので仕方なくオランダに出稼ぎに来ているのでしょう。


さて、アムステルダムやブレダのイメージを一言で言えばやはり運河が街中を流れていて時間の余裕が感じられる街ということでしょう。そしてその余裕からなのか、オランダ人はとても親切です。僕がオランダに着いた日はスキポール空港からすぐにブレダ行きの電車に1時間ばかり乗って夜の9時頃にブレダ駅についたのですが、ホームに降りた途端に一人の紳士がやってきて、どこに行くんだ、なにマストポスホテル、そりゃ歩いてはいけないよ、駅のあっちの方角にバス停があってタクシーも止まっているからそこからタクシーに乗るといいよ、と親切にも懇切丁寧に教えてくれました。
バス・ウィルダーさんも我々がブレダに到着した日からアムステルダムを立つ日までほんとうにべったりとさまざまなスケジュールにつきあってくれていました。彼の住まいはロッテルダムにあるので、ブレダやアムステルダムにいるときは友人のところに泊まったり、夜遅くにロッテルダムまで帰ったりとそれはハードなスケジュールだったと思います。石山さつきさんの留学時代のお友達も我々の買い物やら食事やらにつきあってくれたり、ほんとうにオランダの友人たちの親切で献身的な行動には頭が下がる思いでした。


 Foam Museum の入り口


ダニエル・ゴードンの写真展が開催されていた。
ダニエル・ゴードンのワークショップが開かれていたのでご本人とも遭遇。作品は8X10で製作しているのだが、最近デジカメでも試しているとのこと。でも高いので参っていると言っていた。


アムステルダム市内にあるPhoto Q Bookshop。

Photo Q Bookshopのレアもの写真集コーナー

Photo Q Bookshop カウンター

 Photo Q Bookshopにて。この場所から駅近くのもう少し広い場所に移転する予定とのこと。オーナーのエディ・ピーターさんは写真集関連のワークショップもやりたいと言っていた。

アムステルダム市内のもうひとつの写真美術館






ロッテルダムの海からの風景

ロッテルダムにて。ここに住む植村ひこさんにもお会いできた。植村ひこさんはFrom Fraction Magazineで紹介された日本の写真家。

マーク・コーヘンの写真展が開かれていたロッテルダムの写真美術館。

Unseen Photo Fairオープニングパーティ

G/Pギャラリーのブース。後藤繁雄さん始め深井佐和子さん、写真家の小山泰介さん、細倉真弓さん、横田大輔さん、吉田和生さんなどが来ていた。

G/Pのブースでトッド・ハイド氏。

ジュリア・フラートン・バッテンとドイツ人のお母様。





森山大道作品
森山大道作品の値札

以下、展示販売されていた写真作品。一見してわかるようにストレートな写真は少なく、ほとんどがコンテンポラリーアート的な作品だった。























会場エントランス


ブックショップブースのなかのPhoto Q Bookshop

Eyes of Japanと題されたシンポジウム。サイモン・ベーカー、アイヴァン・ダルタニヤン、後藤繁雄などが出席。
アニマ・オン・フォト展示会場

アニマ・オン・フォト展示会場

アニマ・オン・フォト展示会場・うつゆみこさんの作品

西野荘平さんはアムステルダムの作品製作現場をそのまま展示

ゴリガブックスが企画した西野荘平ボックス。アムステルダムのコラージュ写真が5枚入る特別ボックスで限定110部とのこと。

Lens Cultureのジム・キャスパーさんと奥様
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ジム・キャスパーさんから日本人の写真家にメッセージです。